はっきりと富士山を望む事ができる澄み切った晴天ではあったが、朝イチの気温は-3.6℃とガイドも凍りつくような寒さの中大会は始まった。第1ローテは湖面は山陰の中だったためか、魚の動きも鈍いのかスロースタート気味の様相。ガイドも凍る中でアタリが取りづらい時間帯に。第2ローテ頃になると湖面に日が当たるようになると徐々に活性も上がったのか釣果も上向気傾向に。日が出てからはガイドが凍るほどでもない様子。第3ローテになると時より南風が入り湖面を適度に揺らし、釣り易い時間帯になり第4ローテになるにつれ状況は良くなっていった。全体として、釣果的には後半になるにつれ尻上がりに推移していったといって良いだろう。
しかし今日特筆すべきは、枯れ松エリアのC、Dエリアの境目付近の一部にカットスロートの鱒溜まりがあり、ここにC,D各回にそれぞれ入ったか否かが今日の勝敗を左右したといっても過言ではない釣れ方だった。丁度流入水のパイプが出ている所でもあり、水温差でカットスロートが集まるように作用したのではないか?(田嶋談)。原因は定かではないが丁度パイプ位置から左右3〜4mの付近のみが爆釣という極端な偏りだった。
周り順で伊藤雄大選手はB→C→D→A、出口昇選手はA→B→C→D。「伊藤雄大選手の入る場所はきっと釣れるに違いない」と優勝者インタビューで語っていたように「伊藤雄大選手が入った直後に同じ場所を狙う」という作戦が的中。今回は伊藤雄大選手に「カットスロート溜まり」に導かれた格好だ。
今回は全体的に尻上がりの釣果も手伝ってか最後にC・Dエリアに入れた選手が一番恩恵を受ける結果となった。出口選手の得意とする手返しの良いシチュエーションにいいタイミングで入れた、というのも勝因の理由のひとつではあるがトーナメント経験によるゲームメイクの引き出し、また周囲の観察眼や立ち回りといった総合力を素直に褒めるべきだろう。
※参考[気象庁ホームページ:2015年1月11日・静岡県・御殿場の気象]
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