マグロの養殖技術で注目されている近畿大学が、今度は「ウナギ味のナマズ」を開発しているという。
近畿大学農学部・有路准教授と鹿児島の養殖業者が取り組む「ウナギ味のナマズ」は和ナマズに脂質の多いエサを与え、もともと淡白な味のナマズを日本人好みの脂がのった身へと成長させるというもの。蒲焼として加工されたナマズの食感はウナギとほとんど変わらないといわれている。
もともとウナギの代替品として以前よりナマズは注目されていたが、天然のナマズは棲息環境やエサで焼くと生臭さが残る事も多く、養殖の研究は生育環境の違いにも及んだ。
ウナギの代わりにナマズを使うメリットは価格面の安さと安定供給のしやすさだ。世界的な不漁で2011年に1キロあたり250万円と高騰したウナギの稚魚のニュースは記憶に新しい。現在は漁獲高も回復し価格も落ち着いているが、いつまた不漁になるかは分からない。その点、稚魚の管理のしやすい和ナマズは完全養殖が容易だ。
この「ウナギ味のナマズ」は2015年5月より奈良県内の2つの店で1日20食限定で食べる事が出来るという。
気づかないところで案外、口にしているナマズ
ナマズは白身魚として提供される事が多く、主にフライなどに加工されてファーストフード店などで提供されている事もあり、実は日本人の舌にもすでに馴染んでいる魚。また日本だけでなくナマズは北米、南米をはじめ世界中で食べられているポピュラーな食用魚です。
管理釣り場での対象魚としてのナマズ
水温が上がる夏場(6月~9月中旬頃)の営業の対象魚としてナマズが期待された話は過去に何度か話に聞いた事があるが、現在でもなかなか定着してない所を見ると残念ながら管理釣り場での対象魚としてはあまり向いていないようだ。もともと日中より夜行性の性格もあって釣果にムラがあり、リリースの抵抗力も見た目よりは強くないようだ。
また、ニジマスをはじめとする渓流魚とナマズを同棲させてしまうと渓流魚が警戒心を抱いてしまうため、渓流魚の釣果が落ちてしまうという。
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ナマズ
標準和名:ナマズ
学名:Silurus asotus
口ひげは4本(ただし幼魚では6本)。体長30~60cm。雌の方が雄より大型になる。日本のほぼ全土、台湾島、朝鮮半島を含むアジア大陸東部に分布。体色は通常全身が濃い褐色だが、周囲の状態によって多少体色の変化を呈する。鱗はなく体表は粘液に覆われウナギに近い。
本種は日本産ナマズ類3種の中では最も広域に分布する種である。河川、水路等にすむものは概ね本種である。日中は沿岸部、水草地帯、石垣の間などに潜み、夜間に活発に遊泳して小魚やエビなどを捕食する肉食魚である。
本種は地震の前に異常行動をとるとされているが、これは地震の前に地下で岩盤がずれる際に生じる微細な電流(地電流)を、この魚がいち早く察知するためと考えられている。