エリア(管理釣り場)用スプーンは現在多くのメーカーから様々なバリエーションのスプーンが発売されています。そのメーカーのプロパーカラー(基本色)のほとんどに採用されている色があります。それが「カラシ色」です。このページではエリアスプーンにおいて重要視されているカラシ色の役割は何なのか?を解説していきます。
カラシ色の役割とは?
活性の見きわめ 今の活性は高い?低い?
管理釣り場のスプーニングは状況に応じて使用するカラーを選択していく釣りです。【活性が高い時】はゴールドメッキや蛍光色など、派手なキラキラ反射が強いカラーを使うのがセオリーとされています。逆に【活性が低い時】は地味目なナチュラルカラーを使うのがセオリーとされています。
カラシ色はカラーセレクトの基点
では「カラシ色」の立ち位置は何か?というと「サードカラーのカテゴリーの中で強い色」。サードと言ってしまうと地味目な印象ですが「カラシ色」はカラーの強弱のだいたい中間点に位置します。「カラシ色」は金・銀・蛍光色要素を含まない中でアピールが強いといった特徴があります。
最近ではSNSなどで放流情報をこまめに出す釣り場も増えてきていますが、特に情報を持たずに釣行する人も多いでしょう。そういった時に状況を知る手掛かりとして、まず中間ポジションの「カラシ色」を基準に手掛かりを探します。
■ カラシ色であたった、釣れた
→ 活性が高いかもしれない。もう少し強めのカラーで攻めてみよう
■ カラシ色であたらなかった
→ 活性が低いかもしれない。もう少し弱めのカラーに落としてみよう
といった具合に試行錯誤して正解(アタリ、釣果)にたどり着くのがエリアフィッシングのスプーニングの醍醐味です。初心者は「とりあえずカラシ色」と覚えておくといいかもしれません。適切なカラーに辿りつければ釣果は必ず伸びていきます。
エリアスプーンのカラーはおおまかに3階層に区分けされています。
● 放直カラー :暖色蛍光色 + 金
● セカンドカラー:金ベース、キラキラがどこかに入っているカラー
● サードカラー :キラキラのない、地味なナチュラルカラー
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サッカーで例えるなら…
サッカーでたとえるなら、放直色はFW、セカンドカラーはMF、サードカラーはDFとすると「カラシ色」は位置的にはボランチ。金銀・蛍光色といった要素を含まない色ですがアピールは高いので、ほぼセカンドカテゴリーの一歩下の2.1の位置づけと言っても過言ではありません。
中活性時のセカンド・金残しローテの【挿し色】として鱒の目線をヒカリモノから1回はずしたいシーンでも「カラシ色」は使い易い存在。ボランチ(ポルトガル語でハンドルの意味)としてゲームメイクに欠かせない攻守の基点と言って良いでしょう。
放流後なら攻めの姿勢で放直~セカンド、放流から時間が経ったらサードカラーに落としていく。魚の活性にあわせた適切なカラー選択を見きわめる上でサードカラーの入口となる「カラシ色」は非常に重要です。
ヒカリモノを嫌うタイプの鱒にも有効
活性が高い魚はヒカリモノカラーを好むというのがセオリー。しかし中にはヒカリモノを嫌う魚も稀にいます。「カラシ色」は金銀・蛍光色といった要素を含まない中ではアピールが高いので、こういったスレ鱒相手に効く事もあります。
カラシ色あるある話
● メーカーによって「カラシ色」の概念が異なり色味が異なりやすい(調合が異なる)
→ 緑色寄り、茶色寄り、黄色寄り様々
● 同一メーカーであっても出荷時期で色味が異なりやすい(調合が難しい)
→ ワレットに並べるとあきらかに色が違うのでクレームになりやすい色
→ カラシ色に関してはあらかじめ複数枚買っておくのが良い
→ 池の水質(色、透明度)で微妙に効き方が変わるのでむしろ異なった色が欲しい人もいる
まとめ
「カラシ色」は今の状況が分からない時の基点となる色。ここを足掛かりに「強気の釣り」にいくか、「弱気の釣り」に行くか。攻略を組み立てるインジケータの中心の役割を担います。エリアフィッシングをもっとよく知りたい!と思っている人はぜひ「カラシ色」を手に取ってみてはいかがでしょうか?