7月4日(日)三重県いなべ市、フィッシングサンクチュアリで行われたエリアトーナメント2021第10戦の大会のデータ・様子をまとめました。梅雨のローライト環境で決勝戦でも高活性が続き、乱打戦を制した齋藤篤史選手が初優勝を手にしました。2位は指宿侑帆選手、3位は吉田拓音選手でした。
表彰台
大会成績・データ
TACKLE DATA
優勝[40]齋藤篤史 / Atsushi Saito
【Rod】TFL63 S 改 (Varivas)
【Reel】Luvious2004 (DAIWA)
【Line】ESTER 0.4 (Yotsuami)-GRANDMAX FX_0.6(fluoro leader)
【Lure】ZAGGER F1 (HMKL)
【Rod】Agent 13 (Undead Factory)
【Reel】Luvious 2004 (DAIWA)
【Line】SEAGER 2lb (KUREHA)
【Lure】Miu (FOREST)
2位[7]指宿侑帆 / Yuho Ibusuki
【Rod】ESCLOSER 61m-st (NORIES)
【Reel】Luvious2004 (DAIWA)-Funnel50mm(Handle tune/ZPI)
【Line】SUPER ESTER0.4 (VARIVAS)-RC0.8(fluoro leader)
【Lure】[UNKNOWN..TOPWATER] (JACKALL)- Clutch hook(RC)
【Rod】Yellowwolf 62L(RC)佐野亘彬モデル
【Reel】Luvious 1003 (DAIWA)-Funnel45mm(Handle tune/ZPI)
【Line】SUPER ESTER0.4 (VARIVAS)
【Lure】PUTI MOCCA SRF (RC)color:UFO clutch#8 ロデオカラー
3位[25]吉田拓音 / Takuto Yoshida
【Rod】Whitewolf 606L-e (RC)松本幸雄モデル
【Reel】19Vanquish C2000SSS (Shimano)-Funnel40mm(Handle tune/ZPI)
【Line】ES2 0.25 (VARIVAS)-GRANDMAX FX_0.4(fluoro leader)
【Lure】EITIN (ADB)- honycomb T tournament#10(RC) color:suply juice
【Rod】PRESSO AGS 59 MLS(DAIWA)
【Reel】19VANQUISH C2000SSS (Shimano)-Funnel40mm(Handle tune/ZPI)
【Line】RC Meister ESTER0.35 (RC)-GRANDMAX FX_0.4(fluoro leader)
【Lure】PIT04 (Ijetlink)- honycomb T tournament#10(RC)color:orange/black
優勝者インタビュー
決勝戦の様子
※動画内の設定(歯車マーク)で字幕オンで得点経過が表示されます。
大会観戦記
朝の気温は23℃。天候は曇り時々小雨。湿度は80%、藤原岳の頂きはうっすらと白い霞に覆われるような低い雲。池のコンディションはクリアー。「萬緑池」とも呼ばれるサードポンドは周囲の緑を映しこみながらも、池の中を回遊するニジマスの黒点一つ一つをもはっきりと映し出す。この時期で水温は13℃。風はないものの梅雨どきのローライトが重なりトラウトフィッシングの理想的な好環境で開始時刻を迎える。予選は5人1組総当たりの10回戦。各回前半10分・後半10分を戦い勝ち点上位2名が決勝に進出というルールで行われた。
予選1ローテは直前放流効果もあり放直スプーンで数を競う手返し勝負の展開に。後半にかけても勢いは衰えることなく水しぶきが飛び交う激戦の時間帯になる。第2ローテからは放流スプーンのセカンドカラーやクランク、ミノー系など入り混じりながらの探り合いになっていくが、今回片側からのみの使用で対岸にフレッシュな魚が対岸に寄る状況。居着きの魚が中層付近に漂っていたため中層レンジ帯は良活性の魚が追い切れずにルアーを見失うシーンも見られた。マイクロスプーン、フローティングミノー、クランクといったトップウォーター+サイトフィッシングの初夏パターン、、、か或いは真逆にボトムの早引きなどでも釣果がにつながった。「速度」や「動き」などに変化をつけながら誘っていく、そんな時間帯となった。
第5ローテの前に途中放流が入ると活性が回復。再び放直スプーンカラーで大激戦が繰り広げられる時間。この日の放流は最初はバタバタ釣れたあとでも対岸付近にも活性がいい魚が残る持続型タイプ。放流回以外でも沖目(対岸直下)からひっぱる事で魚の追いを見ながらバイトをとっていくという楽しい時間が続く。2度目の途中放流となる第8ローテは10時頃に開始されたが、この頃から風も出はじめて水面がさざなみだつと魚の反応もさらに安定感を増す。放流効果が重なる事で活性も後半尻上がりになるなど、まさにエリアフィッシングの理想的な好条件が揃った環境で釣果が飛躍的に伸びる予選となった。
決勝トーナメントへは予選各組上位2名、計18名が進出。準準決勝(18→9)、準決勝(9→3)を経て決勝は3名で行われた。決勝トーナメントは放流がなかったものの予選から引き続きトップウォーター無双。準準決勝、準決勝ともに表層+サイトで数を伸ばす展開。それでもさすがに後半にかけては皆が使う人気ルアーの動きには反応が陰りだし、動きを少し変える意味で徐々に各選手とっておきの隠し玉ルアーがセレクトされた時間も見られた。
【リンクを押すと動画で各シーンをチェックできます】
決勝戦は13:00頃から10分x3ローテーションで行われた。[7]指宿選手はトップウォータープラグ、[25]吉田選手はマイクロスプーン、[40]齋藤選手はハイフロートミノーを主軸にセレクトし決勝戦スタート。最終盤の決勝に至ってもこの日はブレる事無くトップウォーターの釣り。対岸直下から魚をひっぱり出していく展開。第1ローテは軽快に数を重ねていった齋藤選手11尾と先行する。しかし第2ローテ前半で今度は[7]指宿選手が連続ヒットで差を縮めると5分過ぎに指宿選手は逆転に成功する。この後第2ローテ終了にかけて1尾差を争う息詰まる展開に。第3ローテ前半[7]指宿選手がジワジワ差を広げ勝負あったかに思えたが、残り5分を過ぎた頃からリズムを崩す。ワンミスが致命的となるデッドヒートが繰り広げられるなか迎えた第3ローテ残り時間3分、[40]齋藤選手は2尾差を追う展開から再逆転に成功する。流れを引き寄せた[40]齋藤選手は残り時間も無難にまとめ、いつ終わるか分からない息詰まる試合はついに終止符が打たれる。[40]齋藤選手は決勝釣果11-6-8合計25本という乱打戦を制しエリアトーナメント初優勝を手にした。
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